2015年2月
高速炉における燃料ピン破損伝播評価手法の開発と「もんじゅ」への適用
Journal of Nuclear Science and Technology
- 巻
- 52
- 号
- 2
- 開始ページ
- 178
- 終了ページ
- 192
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1080/00223131.2014.939117
ナトリウム冷却高速炉(SFR)の開発当初から炉心局所事故は過酷事故の一つの原因と考えられ、多くの国で研究が実施された。燃料ピンの自然破損は、その発生頻度の高さと破損伝播の可能性から、最も支配的な起因事象と考えられている。炉心局所事故の最新レビューによって燃料ピンの自然破損からの損傷拡大(FEFPA)に至る4つのメカニズムを抽出した。本研究では、熱的,機械的,化学的破損伝播を含むFEFPAの評価手法を開発し、全てのSFRに適用可能な安全評価コードとして整備するとともに、「もんじゅ」のFEFPAを評価した。その結果、「もんじゅ」ではFEFPAが起こる可能性は低く、仮に損傷拡大を仮定しても、損傷は最大でも1集合体内に留まることを明らかにした。この結果は「もんじゅ」の経済性を向上させる燃料ピン破損後の長期運転の可能性を示すものである。
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- DOI : 10.1080/00223131.2014.939117
- ISSN : 0022-3131