2016年4月 - 2019年3月
縮退都市におけるグリーンインフラ適用策の戦略的展開に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
本研究は、日本より早いスピードで縮退が顕著に進行している米国の縮退都市(フィラデルフィア市、デトロイト市)を対象に、多面的なグリーンインフラ適用策(グリーンインフラ計画の推進や整備)の戦略的な展開を俯瞰的に捉えることを目指したものである。対象とした2都市におけるグリーンインフラ 適用策の展開としては、気候変動に伴う豪雨災害や洪水の頻発から縮退による空地の拡大、貧困や食などの社会的な課題まで非常に広範にわたる課題に対して、持続的雨水管理を核にしたグリーンインフラ 適用策を社会実装することで多面的な効果を期待し、価値を生むことを目指すためのビジョン(戦略)とフィレームワーク(枠組み)が存在することが明らかとなった。特に本研究では、①敷地スケールでのグリーンインフラ適用手法 ②都市スケールのグリーンインフラ 計画及び施策の展開 の2点に着目しトップダウン(都市スケールの施策、計画)とボトムアップ(敷地スケールの実践、手法)を比較し全体分析を行い、縮退都市におけるグリーンインフラ適用策の戦略的な展開についてまとめたものである。日本においては、グリーンインフラ の概念は浸透が進み、多領域の専門家の関心を集めつつも敷地~都市スケールでの社会実装に向けて「何をどのように進めるべきか」は発展途上である。本研究は縮退都市におけるグリーンインフラ適用策の社会実装に向けた展開の一端を示し、日本国内におけるグリーンインフラ展開に寄与することを目指した。
- ID情報
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- 課題番号 : 16K12671
- 体系的課題番号 : JP16K12671
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
ランドスケープ研究 83(5) 673-678 2020年 査読有り
講演・口頭発表等
2-
2020年度日本造園学会全国大会 2020年5月24日
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日本都市計画学会全国大会 2019年11月10日 日本都市計画学会