2020年3月5日
隠された疑問
トークス = Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : 神戸松蔭女子学院大学研究紀要言語科学研究所篇
- 巻
- 号
- 23
- 開始ページ
- 13
- 終了ページ
- 29
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.14946/00002164
- 出版者・発行元
- 神戸松蔭女子学院大学学術研究委員会
いわゆる「潜伏疑問」(concealed question) と称される表現は、名詞句でありながら、その意味が埋め込み疑問文に相当するものである。これは、特定の動詞、例えば「知っている」のような語と共起したときに、疑問文補文と同様の解釈を得る。本稿の目的は、このような表現について、基本的に存在量化子を含む意味論を仮定すれば、疑問文の解釈が得られることを示し、同時に、量化詞としての性質を示すことである。郡司(2017) で論じた、疑問文埋め込み文をとる「知っている」のような動詞の意味論と埋め込み疑問文の意味論を拡張し、それと存在量化の名詞句の意味論との相互作用で、「潜伏疑問」の解釈が導かれることを明らかにする。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14946/00002164
- ISSN : 2435-2918
- CiNii Articles ID : 120006801085
- CiNii Books ID : AA11200630