共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

「拍動流補助循環」の重症呼吸不全治療に対する効果 -定常流補助と比較する-

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K09407
体系的課題番号
JP19K09407
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究は「人工肺と血液ポンプを用いた体外循環回路による治療」(Extracorporeal Membrane Oxygenation:ECMO)における拍動流補助循環 法による重症呼吸不全の肺機能改善効果を明らかにする。重症呼吸不全に対するECMO治療は未だ定常流ECMOが主流で、生体の自然な生理的拍動 流肺循環とは全く異なる環境で循環が維持されている。生体と同様の拍動が得られる拍動流ECMOによる治療効果についてはこれまで十分な学術 的研究成果は認められていない。 本研究では、重症呼吸不全モデルの動物実験によって、拍動流ECMOが定常流ECMOに比較して治療改善効果が認められることを検証するもので 、実証されれば拍動流ECMOが重症呼吸不全に対する新たな治療法の一つとして選択されることが期待される。
2019年4月から7月には、純真学園大学内にて実施オーバーフロー式模擬循環回路によるIn-Vitro試験( 2019年 4-7月)を実施した。。小動物実験前の予備実験の位置づけで、研究代表者の施設内にあるオーバーフロー式模擬循環回路を用いて、肺血管抵抗変化に対する拍動流ECMO装置の応答性について圧―流量曲線を描いて検証した。 その結果を受けて、2019年8月から2021年3月には岡山理科大学内動物実験室にて重症呼吸不全モデルの小動物を用いた拍動流ECMOの肺機能改善効果の検証を実施した。具体的には、定常流ECMO群の肺機能改善効果の検証(2019年8月-2020 年3月)を実施し、これまでに2例が実施済みである。引き続き、定常流ECMO群の実験を継続し、その後拍動流ECMO群の実験を行いデータを採取する。両群のデータが揃い次第、定常流ECMOと拍動流ECMOによる重傷呼吸不全の改善効果について比較検討する。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K09407
ID情報
  • 課題番号 : 19K09407
  • 体系的課題番号 : JP19K09407