2015年4月 - 2018年3月
染色体転座生成を導く二つのDNA二本鎖切断シグナル間の相互干渉の証明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
染色体転座メカニズムの解明を目的とし、LacO-I-SceI-TetO細胞株を樹立して新規転座アッセイ系の構築を試みたが、技術的な問題点により、最終的に作製はできなかった。一方で重粒子線ではX線照射に比べ高い頻度で染色体転座が引き起こされる点に注目し、重粒子線照射後の転座発生メカニズムの解析を試みた。染色体領域とDSB部位をそれぞれFISHと蛍光抗体法により可視化して解析し、重粒子線照射細胞では複数の染色体にまたがった形状の特徴的なDNA損傷形態が観察されることを明らかにした。この特徴的DNA損傷では、染色体転座の初期段階であるDNA末端の削りこみがおこっていることが示された。
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- 課題番号 : 15H02816
- 体系的課題番号 : JP15H02816