2018年4月 - 2019年3月
低地大都市の地形改変定量・類型化: 人新世のランドスケープ評価に挑む
総合地球環境学研究所 インキュベーション研究
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 1,000,000円
- 資金種別
- 競争的資金
モンスーンアジア大都市の多くが沖積平野に立地しており、土地開発には地形改変が必須である。地形改変には掘削元から開発地まで、土石移動が伴う。また、掘削跡地と開発地双方で新たなランドスケープが形成される。当たり前すぎる土石資源は着目されず、定量化ツール・データも未整備であったため、地形改変の類型・定量化研究は進んでいない。本研究では、大陸・島弧という大地形別に事例都市を複数選定し、① 詳細な地理情報を元に地形改変の体積、②現地調査により土石の移動距離、③地質情報から土石の比重を求め、④それらより地形改変による土石掘削・投入・移動重量を推定、エネルギー原単位量と積算することで、地形改変に伴うエネルギー負荷を算定、全球スケールで議論しうる統一指標を検討する。さらには、⑤空間情報分析により、各地域スケールでの地形改変のオンサイト・オフサイトで生じるランドスケープと誘発される建設発生土石関連災害、生態系サービスの観点から類型化する。近年、地質新年代の人新世が真剣に議論されているが、本研究は地形改変による地球環境へのインパクトを地学的な第三の営力として捉え直すための予察的研究であり、アジア以外の都市群との比較も最終的に試行する。中長期的には、個別のプロジェクト列記に止まっていたランドスケープ研究が、全球スケールと類型化された各地域スケールで連接され、国際的に議論される契機となることを目指す。
この研究課題の成果一覧
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論文
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E-journal GEO 14(1) 99-104 2019年3月20日 招待有り筆頭著者責任著者
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和歌山大学災害科学教育研究センター研究報告 2 50-54 2018年3月1日 筆頭著者責任著者