岩嵜 大悟

研究内容は、古代オリエント・地中海世界の宗教について研究しています。

現在の主な研究テーマは次の3つです。

１．ヘブライ語（旧約）聖書の解釈について

　　博士論文での扱った創世記22章が一区切りついたので、創造物語（創１～11章）やルツ記などの物語部分の分析を行っています。

２．古代フェニキア・カルタゴでの人身供犠と古代イスラエルへの影響について

　　長らく両者の関連は多くの研究者によって指摘されてきました。ただ、実際のところ聖書の記事がどの程度フェニキア・カルタゴの文化などについて知っており、その状況を反映しているのかは不明です。このため、この点を明らかにしたいと考えています。

３．パルミラでの宗教観・神観について

　　ユネスコの世界遺産でISISにより破壊・略奪により大きな損害を受けたパルミラ遺跡について、私が所属する古代オリエント博物館では多くの写真資料を保管しています。2019年度、科研費の交付を受け、データベースの公開に向けた準備を行なっています。私も一部、写真の情報確認などの作業を担当させていただきました。中でも、パルミラの宗教観・神観について興味を持ち、その研究を始めました。