2013年7月
冷蔵期間および冷蔵後の保管温度がリンゴ'ふじ'の果実品質に及ぼす影響
日本食品保蔵科学会誌 = Food preservation science
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- 巻
- 39
- 号
- 4
- 開始ページ
- 183
- 終了ページ
- 187
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本食品保蔵科学会
リンゴ(Malus domestica Borkh.)'ふじ'は,糖度が高く,多汁であるなど果実品質が高いことに加え,貯蔵性が極めて高く,低温で貯蔵すると長期間にわたって食味を良好に維持できる。このため,'ふじ'の生産量は日本のリンゴ生産量全体の約5割を占めるに至っており,生産される果実の多くは冷蔵庫等で貯蔵された後に出荷・販売されている。しかしながら,冷蔵庫から出庫後の果実は,流通・販売過程において,必ずしも低温に保持されるとは限らない。特に,近年増加している台湾等東アジアへの輸出では流通・販売過程で過酷な温度に遭遇することもある。このため,消費者の購入時点において,呆実品質は出庫直後から大きく低下している可能性がある。また,JOBLINGらは,'ふじ'を収穫後から20℃で保管すると,20日後頃からエチレン生成量が増大するのに対し,0℃または3℃で30日間貯蔵した'ふじ'を20℃に移すと,出庫後数日でエチレン生成量が増加し,果肉も早く軟化することを報告しており,流通・販売過程における果実品質の変化は出荷までの貯蔵条件によって異なる可能性が考えられる。そこで,本研究では,リンゴ'ふじ'果実の流通・販売過程における品質変化に関する基礎的知見を得るため,冷蔵期間および冷蔵後の保管温度が'ふじ'果実の出庫後におけるエチレン生成量,呼吸量,および果実品質に及ぼす影響を検討した。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/120005581898
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11178236
- ID情報
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- ISSN : 1344-1213
- CiNii Articles ID : 120005581898
- CiNii Books ID : AA11178236
- identifiers.cinii_nr_id : 9000242117429