2013年4月 - 2016年3月
日本列島における出現期の甑の故地に関する基礎的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究は、朝鮮半島の甑の地域性を基に、日本列島の甑の系譜、さらにはそれを齎した渡来人の故地を解明することを目的とし、おもに以下の点を明らかにした。1)日本列島内で朝鮮半島系甑がもっとも多いのは中河内と和泉北部(陶邑とその周辺)である。2)甑の系譜で圧倒的に多いのは全羅道など半島南西部のものであるが、集落内では京畿道や慶尚道の系譜のものもあり、多様な出身地の渡来人が共存したことを示す。3)畿内が全羅道、すなわち百済・馬韓を中心とする地域が多いのに対し、岡山県では慶尚道、すなわち加耶や新羅に系譜が求められる甑が多い。これは畿内以外の地域も独自の対朝鮮半島交渉が可能であったことを示唆する。
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- 課題番号 : 25370902
- 体系的課題番号 : JP25370902
この研究課題の成果一覧
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論文
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考古学ジャーナル (711) 15-19 2018年5月 招待有り
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平成25~27年度(独)日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(C)研究成果報告書 1-100 2016年3月 筆頭著者
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大阪歴史博物館研究紀要 (14) 2016年3月 査読有り
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大阪歴史博物館研究紀要 (13) 25-34 2015年2月 査読有り
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大阪歴史博物館研究紀要 (12) 17-29 2014年2月 査読有り
講演・口頭発表等
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一般社団法人日本考古学協会第81回総会研究発表 2015年5月24日
Works(作品等)
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2014年4月16日 - 2014年6月2日 その他
社会貢献活動
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