2020年10月 - 2025年3月
ポピュリズム研究のための統合的データベースの構築と国際比較研究への新たな貢献
日本学術振興会 科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)) 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
本研究の目的は、日本におけるポピュリズムの事例や研究を踏まえて、国際比較が可能となる基礎データを構築し、日本独自の視点を提起することである。ポピュリズムの国際比較研究プロジェクトにおいて空白国となっている日本の基礎データを構築して広く公共財として提供すると同時に、他国と比較してなぜ日本においてポピュリズムが不在(と言われる)かという問いに一定の答えを提示することを試みるものである。ポピュリズム研究の第一人者であるCas Mudde氏と協働しながら、日本型ポピュリズムの独自の視点を提起するとともに、政治家・政党のメッセージの内容分析やソーシャル・メディアのテキスト分析の統合データを国際基準に準拠・発展させて整備することを目指している。具体的には、Team PopulismによるGlobal Populism Databaseの基準に準拠しつつ、独自の分析対象・枠組みを追加する。Team Populismが分析の対象とする首相や大統領の選挙キャンペーンの演説、フォーマルな式辞、国際舞台における外交演説、その政治家の代名詞的な有名な演説に加え、本研究は野党も含めた全ての党首の言説を収集・コーディングし、ポピュリズムをめぐる政党間競争の分析を可能にする。Team Populismのコーディングスキームは、Cas Mudde氏のポピュリズムの定義が忠実に反映され、反エリート主義、人民中心主義、善悪二元論といった要素が含まれているが、本研究は、エリートの種類にマス・メディア、官僚・公務員、アカデミア・専門家を加えることにより、エリートの主体をより丁寧かつ包括的にコーディングする。Team Populismに寄託するコーディングデータは、統一フォーマットに準拠しつつ、日本版のデータには下位カテゴリーを設けることを軸に調整を進める。
- ID情報
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- 課題番号 : 20KK0026
- 体系的課題番号 : JP20KK0026
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
The Oxford Handbook of Japanese Politics 316-350 2022年1月13日 招待有り
講演・口頭発表等
1-
2021 Annual Meeting of the Southern Political Science Association 2021年1月8日