2014年4月 - 2016年3月
ケミカルバイオロジーによるエストロゲン陽性乳癌の病因解明と化学予防法の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
本邦において乳癌の罹患率は増加傾向にあり、その病因解明と化学予防法の確立は喫緊の課題である。本研究においてまずエストロゲンレセプター(ERα)陽性乳癌の増殖を抑制し、かつ細胞増殖に本質的な役割を担うcyclin D1の発現を低下させる化合物3種を見出した。次にこれら3化合物共通の結合タンパク質としてミトコンドリア内膜タンパク質ANT2を同定した。さらにANT2はcyclin D1をmRNA及びタンパク質レベルにおいて多面的に制御している可能性について示した。以上より、ANT2を標的とした癌予防は、乳癌をはじめとしたcyclin D1を過剰発現する多くの癌腫に対し、有望な戦略であると期待される。
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- 課題番号 : 26670337
- 体系的課題番号 : JP26670337