中野 弘喜
基本情報
- 所属
- 一般財団法人 東京大学出版会 編集局
- 学位
-
修士
- J-GLOBAL ID
- 201201022424527073
- researchmap会員ID
- B000224656
【近況短信】
ブクログの本棚サービスを活用してこちらにまとめるようにしました。
随時更新します。
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2020年5月1日付で営業局から編集局に異動し、編集者として勤務することになりました。
(2020年5月20日)
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大学出版部協会という業界団体の季刊PR誌「大学出版」120号(2019年11月30日発行)に「学術出版のプロモーションを〈つくる〉」を寄稿しました。
MiscからDLできます。
下記のバックナンバー一覧ページから同誌のバックナンバーもPDFでダウンロードできます。
http://www.ajup-net.com/daigakushuppan
「学術出版のプロモーションについて何か書いてください」という依頼で紙幅にも限りがあったので、下記の2点をざっくり提示するものとしました。
・プロモーションという言葉に浮つかされないで、書籍のベーシックな販売促進活動を時代のトレンドに合わせて地道にやりましょう
・学術出版のプロモーションの独自性をあえて確立しようとするなら、書籍そのもののプロモーションに完結せず、著者≒研究者自身のプロモーションとしても成立させられるようにしましょう
読後のご感想を何件かいただいてまして、前者と後者のどちらに反応するかが人によって分かれているのがなかなか面白いです。
(2020/1/8)
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マーガレット・メール著、千葉功・松沢裕作訳者代表『歴史と国家 19世紀日本のナショナル・アイデンティティと学問』(東京大学出版会)を刊行しました。
第5章「学問としての歴史学」を翻訳担当しました。とはいえ本書全体について共訳者全員で読み合わせの上で重ねて検討したものなので、この翻訳自体が役者陣全体の業績だと思っていますし、なかでも訳文のブラッシュアップについては訳者代表のお二人に負うところが非常に大きいです。
明治政府が取り組んだ歴史編纂事業が、歴代正史との接続による伝統の強調、国民意識の形成といったような政府の意図した目的を達成する方向に必ずしも収斂せず、西洋学問の導入と絡みながら国学や漢学などの既存の知見を背景に持つ学問集団の対立や融合を引き起こし、その過程を通じて日本に「歴史学」という学問領域が立ちあがっていく様子を描いた本です。(2017/11)
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吉野作造講義録研究会編『吉野作造政治史講義 矢内原忠雄・赤松克麿・岡義武ノート』(岩波書店、2016年)を刊行しました。研究会名義での共同編著です。
日本における「(国際)政治史」の端緒となった講義を、詳細な翻刻註を参照しながら見ることができるだけでなく、立憲政治の実践と定着を目ざした吉野の構想が、いかなる同時代的国際政治観/日本憲政史観に依拠していたかがわかる重要な史料だと思います。(2016/3)
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松沢裕作編『近代日本のヒストリオグラフィー』(山川出版社,2015年)に「史学の「純正」と「応用」――坪井九馬三にみるアカデミズム史学と自然科学の交錯」という論文を執筆しました。
歴史学が社会との接点を縮小し、実証に沈潜していく中でアカデミズム史学が等質性を持った専門家集団として強固に立ち上がっていく、といった理解がこれまでの研究ではなされていた時期について、実際に個々の歴史学者はなにを考えていたのか、「実証」はどこまで等質性を持った専門家集団を生み出す求心力たりえたのか、という疑問に基づいて、坪井九馬三という歴史学者を一事例にしつつ、「(歴)史学」に対する同時代の認識の多様性を、自然科学と歴史学の概念の交錯の中から改めて立ちあげようと試みた論文です。
明治初期において、「萬国史」と「国史」の関係という歴史認識の枠組から「世界史的歴史記述」を目ざした歴史家としての坪井の姿を描きました。(2016/1)
【プロフィール】
現在は出版業に携わっています。並行して、学生時代の興味関心に基づいて研究や史料整理を続けています。
(1)近代日本における議会政治と軍組織・軍人の政治活動の研究
政府-軍組織を中心とした政軍関係に限らず、軍人による私的集団、または軍組織などが議会政治というアリーナの中で展開する政治活動と、その活動が社会に対して発揮する影響力の有り様を検討します。特に明治期の議会政治導入期=初期議会期の国家における軍事力の位置づけをめぐる政論に注目しています。
(2)史学史
歴史学における方法論・研究法としての「実証」概念の近代日本における受容と展開、特に日本史学において「実証」概念と、近世以前の歴史叙述の蓄積に由来する「考証」概念の摺り合わせがどのようにおこなわれたかに関心があります。
具体的には、明治~大正期に活動した歴史学者・坪井九馬三の伝記的研究を通じて上記の問題に取り組む予定です。
またその論点からの派生として、学問的な歴史叙述と趣味・エンタテインメントまでも含んだ創作的歴史叙述の間にしばしば発生する齟齬の歴史についても注目しています。
(3)歴史・科学コミュニケーション
歴史・科学などの分野で学問と市民の世界を繋ごうとするコミュニケータや、院生~ポスドク~若手研究者を支援します。
経歴
4-
2010年10月 - 現在
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2007年4月 - 2010年9月
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2004年4月 - 2007年3月
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2000年4月 - 2004年3月
論文
2-
史学雑誌 119(5) 746-750 2010年
書籍等出版物
12-
東京大学出版会 2017年11月 (ISBN: 4130201565)
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岩波書店 2016年1月 (ISBN: 4000254685)
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山川出版社 2015年11月 (ISBN: 4634523639)
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勉誠出版 2015年6月 (ISBN: 4585226516)
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中央公論新社 2011年4月 (ISBN: 412102107X)
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東京堂出版 2010年7月 (ISBN: 4490107838)
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東京大学大学院人文社会系研究科・文学部日本史学研究室 2010年 (ISBN: 9784925084154)
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岩波書店 2007年12月 (ISBN: 4000242474)
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岩波書店 2007年7月 (ISBN: 4000242466)
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岩波書店 2007年4月 (ISBN: 4000242458)
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東京大学大学院人文社会系研究科・文学部日本史学研究室 (ISBN: 9784925084192)
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東京大学大学院人文社会系研究科・文学部日本史学研究室 (ISBN: 9784925084178)
MISC
13-
大学出版 (120) 6-12 2019年11月 招待有り
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Social Science Japan Journal 13(2) 261-264 2010年10月 招待有り
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史学雑誌 119(5) 738-782 2010年5月
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史學雜誌 118(9) 1694-1695 2009年9月
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國家學會雑誌 122(7) 963-1023 2009年8月
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國家學會雑誌 122(5) 714-766 2009年6月
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國家學會雑誌 122(3) 490-520 2009年4月
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國家學會雑誌 122(1) 177-220 2009年2月
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國家學會雑誌 121(9) 890-938 2008年10月
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史學雜誌 117(2) 270-272 2008年2月
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史學雜誌 117(1) 109-109 2008年1月20日
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史學雜誌 115(8) 1460-1462 2006年8月20日
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史學雜誌 113(10) 1764-1765 2004年10月20日
講演・口頭発表等
1-
「グローバルヒストリーの中の近代歴史学」第6回 2015年2月4日 招待有り
Works(作品等)
2-
2004年8月 その他
その他
3-
2016年3月 - 2016年3月書評会。書評対象書籍の執筆者としてパネル参加。 http://historiographyinglobalhistory.hateblo.jp/entry/2015/10/25/125027
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2015年1月 - 2015年1月http://archivesj.net/?page_id=19
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2014年8月 - 2014年8月歴史コミュニケーション研究会第16回「歴史教科書を「作る」と「使う」のあいだをつなぐコミュニケーション」モデレータ兼司会 http://historycommunication.blogspot.jp/2014/09/161041630.html