2001年9月
カブの花房形成に及ぼす低温処理期間と低温処理後の日長の影響
園芸学会雑誌
- ,
- 巻
- 70
- 号
- 5
- 開始ページ
- 629
- 終了ページ
- 635
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.2503/jjshs.70.629
- 出版者・発行元
- 園藝學會
カブの花房形成に及ぼす低温処理期間と低温処理後の日長の影響について調べた.1. 'ひかり'を9℃の低温で0, 1, 2および3週間処理し, 処理終了後8, 12, 16および24時間日長で育てたところ, 頂花房の形成株率と側花房の形成節数は低温処理期間が長いほど, 低温処理後の日長時間が長いほど大きくなった.主枝上の頂花房までの節数は低温処理期間が長いほど, 低温処理後の日長時間が長いほど少なくなった.しかし, 低温3週間処理の場合, 頂花房の形成株率は12∿24時間日長の間で, 頂花房までの節数は8∿16時間日長の間で, 側花房の形成節数は8∿16時間日長の間で違いが認められなかった.2. '鳴沢菜'を上記と同様に育てたところ, 'ひかり'と同様に, 頂花房の形成株率と側花房の形成節数は低温処理期間の長いほど, 低温処理後の日長時間の長いほど大きくなった.しかし, 低温3週間処理の場合, 頂花房までの節数は12∿24時間日長の間で, 側花房の形成節数は8∿16時間日長の間で違いが認められなかった.3. 花房形成に及ぼす低温処理期間と低温処理後の日長時間の影響の程度を詳細に表す方法として花成強度という新しい指標を考案し, 次式で表した.花成強度(%)=頂花房の形成株率(%)×(側花房の形成節数+1)/(頂花房までの節数+1)なお, は頂花房を一つの節数として数えたことを示す.この式を本実験結果に当てはめたところ, 'ひかり', '鳴沢菜'ともに, 花房形成に及ぼす低温処理期間と低温処理後の日長時間の影響の程度を一つの指標として定量的に表すことができた.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2503/jjshs.70.629
- ISSN : 0013-7626
- J-Global ID : 200902130593118862
- CiNii Articles ID : 110001816555
- CiNii Books ID : AN00025257