共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

記憶・想起の脳機能ネットワークの解明と認知症早期治療システムの構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
18H01411
体系的課題番号
JP18H01411
配分額
(総額)
17,030,000円
(直接経費)
13,100,000円
(間接経費)
3,930,000円

認知症は記憶障害を主な症状とする高次脳機能の疾患であるが、現時点では認知症を完全に 治す薬がなく、症状の進行を食い止めるための非薬物的な早期治療が極めて重要である。しか し、認知症早期治療技術がまだ確立されていないのが現状である。本研究では、申請者らの脳 機能ネットワークの解明とニューロフィードバックと経頭蓋直流電気刺激による早期 治療に関する最新成果を活かして、高磁場環境で使用できる実験装置を独自に研究開発し、認 知実験、脳波とfMRIを併用する手法によって、記憶・想起の脳機能ネットワークを解明し、認 知症の早期治療モデルを提案する。さらに、早期治療の臨床実験によって認知症の早期治療モ デルの有効性を検証し、記憶・想起の脳機能ネットワークに基づく視覚・聴覚・触覚の多感覚 ニューロフィードバックを用いた認知症早期治療システムを構築する
実施状況については、まず、記憶・想起の脳機能ネットワークの解明と認知症早期治療システムを研究するため、視覚、聴覚及び触覚の認知記憶脳機能解明の実験タスクを考案した。得られた認知心理学の離散データ、脳波の波形データとfMRI画像データについて多変量・独立成分分析などの手法を用いて実験結果を解析して認知記憶の脳機能ネットワークを解明した。さらに、認知症患者の臨床実験の実施とデータ解析を行って、記憶・想起の脳機能ネットワークに基づく視覚・聴覚・触覚の多感覚ニューロフィードバックを用いた認知症早期治療システムを構築している。
これらの成果は雑誌論文5件(Frontiers in Integrative Neuroscience 1件, Experimental Brain Research 1件, Perception1件, Heliyon 1件, Journal of Neurophysiology 1件)に掲載され、学会発表9件で発表された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H01411
ID情報
  • 課題番号 : 18H01411
  • 体系的課題番号 : JP18H01411