シロヒレタビラの遺伝的集団構造
2021年度日本魚類学会年会
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- 開催年月日
- 2021年9月18日 - 2021年9月20日
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- ポスター発表
- 主催者
- 日本魚類学会
- 開催地
- Web
- 国・地域
- 日本
シロヒレタビラAcheilognathus tabira tabiraは,コイ科タナゴ亜科に属する純淡水魚類であり,四国・山陽・近畿地方の瀬戸内海集水域,東海地方の伊勢湾集水域,および日本海側の由良川水系に自然分布するとされている.しかし,人為的な放流に起源すると考えられる集団も各地で確認されており,自然分布域の集団の遺伝的撹乱が懸念されている.先行研究では,瀬戸内海集水域と伊勢湾集水域の間で遺伝的に分化していることが明らかにされているものの,伊勢湾集水域では長良川,櫛田川水系のみ,瀬戸内海集水域では琵琶湖,淀川,吉井川水系の解析に留まっている.そこで,分布域を網羅した遺伝的集団構造を把握し,各地域個体群の固有性と,遺伝的撹乱の状況を検討することを目的とした.解析には2019年から2021年にかけて,琵琶湖のほか,淀川,武庫川,加古川,吉井川,旭川,笹ヶ瀬川,倉敷川,高梁川,および吉野川の各水系から採集した個体を使用した.さらに,生息域外保全されている琵琶湖および長良川水系の飼育集団や,DDBJに登録されている配列も解析に加えた.本発表では,シロヒレタビラについてミトコンドリアDNA のシトクロームb 領域に基づく地域個体群の分子系統,および集団遺伝学的解析の結果を報告する.
- リンク情報
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- 共同研究・競争的資金等の研究課題
- タナゴ亜科魚類の種多様化を駆動する繁殖ニッチ分化の進化遺伝機構
- URL
- https://www.fish-isj.jp/event/index.html