共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

CTガイド下針穿刺ロボットを用いた3次元穿刺技術の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
17K10439
体系的課題番号
JP17K10439
配分額
(総額)
4,550,000円
(直接経費)
3,500,000円
(間接経費)
1,050,000円

2019年度には、岡山大学で開発したCT透視ガイド下穿刺ロボット(Zerobot)によって高精度な3次元穿刺が可能であることを証明した非臨床ファントム試験、動物試験の結果の解析と論文投稿を行った。研究結果の概略としては、ファントム試験において、平均の穿刺誤差角度はロボットにおいてXY平面上で0.4度、YZ平面上で0.6度、穿刺補助装置を用いた用手法においてXY平面上で3.7度、YZ平面上で0.6度であり、ロボットの方がより高精度であった。動物試験において、平均の穿刺誤差距離は穿刺中の針軸調整を加えた群で2.5mm、調整を加えない群で5.0mmであり、調整を加えない群でも高精度な結果が得られ、さらに調整を加えることで精度は向上した。本研究論文はEuropean Radiology誌に掲載された。
上記、非臨床試験の結果をうけて、さらにシステムの改良、開発を進めた。高精度ターゲティングに関して開発した、ロボットの構造的なパラメータを補正するキャリブレーションの手法を用いた運動学パラメータの補正、CTガントリー平面に対するロボット設置の垂直度を取得し補正する手法、CT画像の針姿勢情報を基にロボットの初期関節角度を補正するアルゴルリズムなどの調整、改良を行った。さらに、穿刺中に生じた針のズレ修正のために開発した方法論(特許出願済み)に関しても、システム面での改良を進めた。
すでに非臨床試験で十分に高精度な穿刺精度を実現できることが示されたが、ロボット自体の機能改良などに合わせて、三次元穿刺に関わるシステムの修正や改良も合わせて実施した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K10439
ID情報
  • 課題番号 : 17K10439
  • 体系的課題番号 : JP17K10439