MISC

2018年

皮膚科と形成外科が連携して治療を行った熱傷19例の臨床的解析

熱傷
  • 白神英莉
  • ,
  • 林田健志
  • ,
  • 太田征孝
  • ,
  • 中川優生
  • ,
  • 飛田礼子
  • ,
  • 白築理恵
  • ,
  • 越智康之
  • ,
  • 森田栄伸

44
5
開始ページ
226
終了ページ
233
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本熱傷学会

重症熱傷の治療にはチーム医療が必須であり、全身管理とともに熱傷局所管理が患者の救命率や身体機能予後に大きく影響する。熱傷局所管理に皮膚科と形成外科がチームを組んで治療を行う施設は少ないが、当院では全症例で皮膚科医と形成外科医がともに介入し、急性期から回復期まで一連の治療に取り組んでいる。2016年4月1日から2017年12月31日までの期間に島根大学医学部附属病院で入院加療を要した熱傷患者は19例で、そのうち熱傷面積が15%をこえる中等症以上の熱傷患者は9例であった。在院死亡に関して検討した結果、複数の予後不良因子を有する患者群においても、良好な転帰をたどる症例が見受けられた。皮膚科医は丁寧な洗浄・軟膏処置を行うため、創部の感染悪化をきたしにくい。形成外科医は、機能予後を考慮した治療戦略に長けている。それぞれの利点を活かし、協力して治療を行うことで、熱傷治療の成績向上につながる可能性があると考えられた。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0285-113X
  • eISSN : 2435-1571
  • 医中誌Web ID : 2019097286

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