2022年
地域在住高齢者に対するモトタイルを用いた二重課題運動によるバランス能力への改善効果
スポーツパフォーマンス研究
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- 巻
- 14
- 号
- 開始ページ
- 109
- 終了ページ
- 117
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.34518/rjsp.14.0_109
- 出版者・発行元
- 日本スポーツパフォーマンス学会
地域在住高齢女性11名(77.6 ± 7.1 歳)を対象にモトタイルを用いた運動を地域公民館において集団で週2 回,12 週間実施し,バランス能力への効果を検討した.バランス能力の指標には,開眼での20 秒間その場足踏みテスト(マーチテスト)を実施し,2 つの赤外線センサー機器を用いて頭部関節点の総軌跡長(TMD)と最大軌跡長(MMD)並びに膝関節点の軌跡長(KMD)の変化と両脚の歩調(PACE)とその変動係数(CV)を用いた.また,バランス能力に関連するパフォーマンステストのファンクショナルリーチ(FR),30 秒間チェアスタンド(30-CS),アップアンドゴー(TUG)も実施した.この結果,TMD,MMD,PACE 左脚CV およびTUG が運動後に有意に小さく,またFR,30-CS は有意に増加した.これらは,中程度以上の効果量が示された.他の赤外線センサー関連指標に有意な変化は認められなかったが,全体的にマーチテスト時の頭部関節点と膝関節点の揺れ,両脚を上げる際のバラツキが小さくなる傾向がみられた.以上から,モトタイルを用いた運動は,地域に在住する自立した高齢者のバランス能力改善のための運動の一つとして勧められる.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.34518/rjsp.14.0_109
- eISSN : 2187-1787
- CiNii Research ID : 1390292274140836224