2017年4月 - 2020年3月
癌オルガノイドによる高MTV腫瘍における放射線抵抗機序の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
申請者は所属する施設において一次治療を行った喉頭癌,下咽頭癌症例について検討し,治療前に施行したPET (Positron Emission Tomography) 検査におけるFDG (Fluoro-deoxyglucose) の集積を計測したMTV (Metabolic Tumor Volume)値が高値であった症例は,放射線治療に抵抗性で治療予後が不良であると報告した.本研究では,治療前の時点で予後不良が予想されるこのような症例における癌細胞から,癌組織の三次元的構造や間質による微小環境を再現する癌オルガノイドを作成し,その分子生物学的特徴を検索することを目的としている.
<BR>
平成29年度に既存の頭頸部癌細胞株を用いた癌オルガノイド創生技術の確立・標準化を行ったことに引き続き,平成30年度は申請者らが所属する診療科における頭頸部癌手術で得られた患者検体を用いて,プライマリヒト頭頸部癌細胞の分離・培養を行った.
<BR>
まず採取した頭頸部癌患者検体を物理的刺激および酵素処理により懸濁した後,基底膜を模したハイドロゲルに包埋することで三次元的な環境下で培養を行い,プライマリヒト頭頸部癌細胞株を作成した.次に平成29年度の結果より得られた条件に基づき,プライマリヒト頭頸部癌細胞株,臍帯静脈血管内皮細胞,間葉系胚細胞とを同一の培養皿内で共培養し,プライマリヒト頭頸部癌オルガノイドを作成した.同時に検体の採取元である頭頸部癌患者につきMTV値を計測した.MTV値の情報はそれぞれ作成したプライマリヒト頭頸部癌オルガノイドに紐づけ,今後の解析に使用予定である.
<BR>
平成29年度に既存の頭頸部癌細胞株を用いた癌オルガノイド創生技術の確立・標準化を行ったことに引き続き,平成30年度は申請者らが所属する診療科における頭頸部癌手術で得られた患者検体を用いて,プライマリヒト頭頸部癌細胞の分離・培養を行った.
<BR>
まず採取した頭頸部癌患者検体を物理的刺激および酵素処理により懸濁した後,基底膜を模したハイドロゲルに包埋することで三次元的な環境下で培養を行い,プライマリヒト頭頸部癌細胞株を作成した.次に平成29年度の結果より得られた条件に基づき,プライマリヒト頭頸部癌細胞株,臍帯静脈血管内皮細胞,間葉系胚細胞とを同一の培養皿内で共培養し,プライマリヒト頭頸部癌オルガノイドを作成した.同時に検体の採取元である頭頸部癌患者につきMTV値を計測した.MTV値の情報はそれぞれ作成したプライマリヒト頭頸部癌オルガノイドに紐づけ,今後の解析に使用予定である.
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 17K11395
- 体系的課題番号 : JP17K11395