共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年6月 - 2022年3月

50T高温超伝導無冷媒超伝導磁石の要素技術開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(S)  基盤研究(S)

課題番号
18H05248
体系的課題番号
JP18H05248
配分額
(総額)
189,930,000円
(直接経費)
146,100,000円
(間接経費)
43,830,000円

本研究では,50T超伝導磁石開発を目指して高温超伝導磁石技術の構築を目的とし,①伝導冷却を見据えたコイル化技術,②高い電磁力に対する機械的変形と補強,③クエンチ(熱暴走)現象の理解と保護,④交流損失と不斉磁場の4項目に対して研究を推進している。最終年度に25T無冷媒超伝導磁石(25TCSM)の内層コイルによる実証と無冷媒超伝導磁石の世界記録更新を狙っている。本年度は,個々の研究テーマを分担して推進すると共に,25TCSM用内層コイルの概念設計を行った。これに伴い,高温超伝導テープ2枚バンドル巻きコイルを作成し,その挙動について詳細に調べた。コイル試験の結果から,530MPaの大電磁力下では,コイルの変形挙動は巻線が独立に動作するモデル(BJRモデル)と一体に変形するモデル(Wilsonモデル)の中間となり,発生磁場の挙動から共巻きした線材のカップリングの影響が強くあらわれることが分かった。またそのカップリングの影響について交流損失と不斉磁場を解析した結果,結合による損失はテープ幅方向の損失の約2倍となるが,最大となる磁場が大きく異なることが分かった。また,数値解析により,局所劣化によるクエンチ(熱暴走)に対して,数mVの検出によって保護が可能であることが分かった。この結果は,以前に起きた25TCSMのクエンチ結果を再現できる結果である。さらに,サーモグラフィの計測系は概ね立ち上がり,単線を用いたクエンチ測定を行っているところである。これらの結果について国際会議5件(うち2件は招待講演),論文4件,国内会議3件の発表を行った。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-18H05248/18H05248_saitaku_gaiyo_ja.pdf
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-18H05248/18H05248_saitaku_shoken_ja.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H05248
ID情報
  • 課題番号 : 18H05248
  • 体系的課題番号 : JP18H05248

この研究課題の成果一覧

論文

  9

MISC

  2

講演・口頭発表等

  21