共同研究・競争的資金等の研究課題

2010年 - 2012年

扁桃体依存性学習・記憶のメカニズムにおけるカルモジュリンキナーゼIIの役割

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(C))  基盤研究(C)

課題番号
22500301
体系的課題番号
JP22500301
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,550,000円
(直接経費)
3,500,000円
(間接経費)
1,050,000円
資金種別
競争的資金

恐怖条件付けに代表される扁桃体依存性の学習・記憶は、哺乳動物が身の回りの危険を察知し、回避するという、生存して行く上で非常に重要な学習機能である。また、この学習機能の異常がヒトの心的外傷後ストレス障害(PTSD)と関係することから、そのメカニズムの解明は、今日の神経科学における重要な課題の一つである。本研究においては、キナーゼ活性を欠損させたカルモジュリンキナーゼII遺伝子改変マウス[CaMKIIα(K42R)]を用いて、扁桃体依存性の学習・記憶のメカニズムを明らかにしようとしている。本年度においては、恐怖条件付け学習を取り上げ、「音などの感覚刺激とフットショックとの条件付け(cued conditioning)」並びに、「場所情報とフットショックとの条件付け(contextual conditioning)」の二種類の条件付け学習の解析を行った。その結果、この変異マウスにおいては、海馬・扁桃体の両方に依存する「場所情報とフットショックとを連合させる条件付け学習(contextual learning)」が著しく障害されていたのに対し、扁桃体のみに依存する「音などの感覚刺激とフットショックとを連合させる条件付け学習(cued learning)」は、野生型マウスに比べて明らかに低下しているものの、一定程度の学習と記憶が可能であった。このことから、CaMKIIαのキナーゼ活性は...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/22500301
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-22500301
ID情報
  • 課題番号 : 22500301
  • 体系的課題番号 : JP22500301