2015年
首相と党内統治:人事と造反
選挙研究
- 巻
- 31
- 号
- 2
- 開始ページ
- 32
- 終了ページ
- 47
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.14854/jaes.31.2_32
- 出版者・発行元
- 日本選挙学会
日本の首相は与党内をどのように統治し,議員はそれにどのように対応しているのか。1990年代の首相,総裁権限の強化により,首相や官邸を軸とした政策決定への変化が観察されている。ただし,首相や党執行部への集権化の指摘がある一方で,首相・党首の交代を意図した党内対立も存在しており,首相-与党関係の全体像は必ずしも明らかとなっていない。本稿は1980年から2014年までの政府人事と造反を分析し,首相の党内統治のあり方を検討する。分析からは,選挙制度改革後に①主流派優遇人事の増加,②造反の増加,③人事と造反の関係の変化を明らかにする。結果として,1980年代以降の自民党政権下の党内統治のあり方は,人事権を派閥に大きく委ねつつも造反を抑止する状態から,首相への委任が安定的ではないものの,首相及び首相支持グループを軸とした党内統治へと進みつつあることを指摘する。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14854/jaes.31.2_32
- ISSN : 0912-3512
- CiNii Articles ID : 130006647142
- CiNii Books ID : AN10035687
- identifiers.cinii_nr_id : 9000258285636