2020年7月 - 2023年3月
解剖体の多目的利用を可能とする新たな処置方法の開発及び管理運用システムの構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
Urea [(NH2)2CO]とホルムアルデヒドのScavenge反応を応用することで、解剖体から揮発するホルムアルデヒドを抑制し、人体への曝露を軽減することを立証した。またその過程において、ホルムアルデヒド処置された解剖体がUreaによるscavenge(除去)効果にて、ホルムアルデヒドのデメリット(特に硬度)を改善する可能性が示唆された。本研究は、利用目的ごとに処置方法を変えるのではなく、ホルムアルデヒド処置を施し保管されている解剖体に対して、ホルムアルデヒドを尿素にてScavengeする追加処置を施すことで、解剖体を利用目的に応じた至適状態にするという革新的な解剖体の管理運用システムの構築を目指している。昨年度は、ホルムアルデヒドにて処置された組織を、Ureaの処置を行うことで、組織内のホルムアルデヒドが軽減することを立証した。さらに、Urea処置による硬度への影響を検証中である。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K21735
- 体系的課題番号 : JP20K21735