2012年6月
摂取するスープの温度が温度感覚、体温および心拍数に及ぼす影響
日本食品科学工学会誌
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- 巻
- 59
- 号
- 6
- 開始ページ
- 262
- 終了ページ
- 267
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3136/nskkk.59.262
- 出版者・発行元
- 公益社団法人 日本食品科学工学会
本研究は,摂取するスープの温度が温度感覚,体温および心拍数に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.健常女子大学生13名(22.2 _mls00b1/ 3.2歳)を被験者とし,ランダム化クロスオーバーデザインにて試験を実施した.前夜から絶食した状態で温スープ(87 kcal,70℃),冷スープ(87 kcal,10℃)または温湯(0 kcal,70℃)をそれぞれ異なる日の朝に摂取させ,摂取後60分間の温度感覚,鼓膜温,口腔温,心拍数などを測定した.温度感覚と口腔温の変化量は,摂取直後に温スープと温湯で冷スープに比べ有意に高値を示した.鼓膜温変化量は,3試験区間に有意差が認められなかった.心拍数変化量は,摂取直後に温スープで,冷スープと温湯に比べ有意に高値を示した.摂取直後の口腔温は局部的な温度を反映し,鼓膜温は核心温度を反映すると考えられる.従って,スープ摂取直後の温度感覚の変化には,核心温度ではなく局部的な温度変化が関与すると推察された.また,試験食の中で温スープのみに認められる要因はより高いおいしさであったため,温スープ摂取後の心拍数の変化には,おいしいと感じられる味刺激が関与すると推察された.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3136/nskkk.59.262
- ISSN : 1341-027X
- eISSN : 1881-6681
- CiNii Articles ID : 10030655552
- CiNii Books ID : AN10467499
- CiNii Research ID : 1390282681385229568