共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年4月 - 2021年3月

皮膚・排泄ケア認定看護師の在宅褥瘡管理コンピテンシーリストの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
16K12291
体系的課題番号
JP16K12291
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円

2019年度は、在宅における皮膚・排泄ケア認定看護師(以下WOCN)の役割及びコンピテンシーの明確化を目的に、在宅褥瘡管理経験が5年以上あり、かつ訪問看護師と同行訪問経験がある全国のWOCNにインタビューを行った。インタビュー内容は、①業務内容と責任、②在宅での褥瘡管理の実態、③在宅での褥瘡管理についてうまくいった体験とうまくいかなかった体験、④WOCNとして在宅で褥瘡管理を行う上で必要となる努力及び能力、⑤在宅褥瘡管理を取り巻く医療制度について思うこと、⑥在宅で褥瘡管理に関わる際の周囲のサポート状況、⑦在宅で褥瘡管理を継続する上でのモチベーションであった。その他、対象者背景、在宅褥瘡管理経験年数、特定行為研修履修の有無、褥瘡管理体制を組織化するための調整スキル自己評価尺度の評価を行った。在宅褥瘡管理経験が5年以上あり、かつ訪問看護師と同行訪問経験があるWOCN7名(以下在宅経験群)と対照群として在宅褥瘡管理経験が5年未満の方2名(以下対照群)にインタビューを行った。
現在、分析途中であるが、WOCNが所属する施設の環境の理解度が、在宅で円滑に活動できるか否かに影響していた。このことは、調整スキル自己評価尺度の結果からも示唆された。在宅経験群は、調整スキル自己評価尺度の5項目「対病棟管理者」「対スタッフナース」「対医師」「対管理者」「対褥瘡管理に関わるチームスタッフ」すべてにおいて、調整スキル発揮率が80-91%と高かった。一方、在宅褥瘡管理経験が5年未満では、調整スキル発揮率は70-82%であった。特に「対病棟管理者」は75%「対褥瘡管理に関わるチームスタッフ」79%であった。以上から、在宅で褥瘡管理を実施することと、所属施設の褥瘡管理体制の調整は何等かの関係があることが考えられた。現在分析途中であり、対象者数も少ないため、引き続き対象者を増やし検討予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16K12291
ID情報
  • 課題番号 : 16K12291
  • 体系的課題番号 : JP16K12291

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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