2021年4月 - 2024年3月
味認識装置を用いた味分析による日本産ナメコの「味」の見える化
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
味を切り口としてナメコの品種及び栽培技術を改良することが将来的な目標である。そこに向けて本研究では「味の見える化」のため、日本国内から収集したナメコ野生株子実体の味認識装置による味分析データを集積し、得られたデータを基に特徴的な野生株を優良育種素材として選抜することを目的とする。
2021年度は、まず日本国内で収集し保存しているナメコ野生株から採集地が北海道から九州まで全国に及ぶように57菌株を選定した。選定した菌株について菌床栽培試験を行い、栽培特性を調査するとともに得られた子実体を味認識装置による味分析に供した。
供試したナメコ野生株57系統中49系統で子実体が発生した。一番収穫所要日数、早晩生、総収量について野生株の栽培特性を把握した。一番収穫所要日数について、現行の実用品種と同等の20日間以内の菌株は子実体発生菌株の4.1%に相当する2菌株であった。早晩生区分を行ったところ、現行の実用品種と同等の早生は子実体発生菌株の4.1%に相当する2菌株であった。総収量について、現行の実用品種と同等の150(g/ビン)以上の菌株は子実体発生菌株の2.0%に相当する1菌株であった。これらの結果から、一番収穫所要日数の最も短かった2系統と総収量の最も多かった1系統、合わせて3系統を栽培特性から優良素材として選定した。
栽培試験によって得られた49菌株中30菌株の味分析が終了した。官能評価で多くの人が美味しいとするナメコを味分析すると、旨味値が大きく苦味雑味値が小さかった。そこで、30菌株の味分析結果から旨味値と苦味雑味値の散布図を作成し、味分析結果による「味に見える化」と優良素材の選抜を図った。その結果から、旨味値が大きく苦味雑味値が小さい5系統を美味しいナメコの優良素材として選定した。
「栽培特性」及び「美味しさ」の両面から優良素材に選定された菌株は1系統(石川県採取)であった。
2021年度は、まず日本国内で収集し保存しているナメコ野生株から採集地が北海道から九州まで全国に及ぶように57菌株を選定した。選定した菌株について菌床栽培試験を行い、栽培特性を調査するとともに得られた子実体を味認識装置による味分析に供した。
供試したナメコ野生株57系統中49系統で子実体が発生した。一番収穫所要日数、早晩生、総収量について野生株の栽培特性を把握した。一番収穫所要日数について、現行の実用品種と同等の20日間以内の菌株は子実体発生菌株の4.1%に相当する2菌株であった。早晩生区分を行ったところ、現行の実用品種と同等の早生は子実体発生菌株の4.1%に相当する2菌株であった。総収量について、現行の実用品種と同等の150(g/ビン)以上の菌株は子実体発生菌株の2.0%に相当する1菌株であった。これらの結果から、一番収穫所要日数の最も短かった2系統と総収量の最も多かった1系統、合わせて3系統を栽培特性から優良素材として選定した。
栽培試験によって得られた49菌株中30菌株の味分析が終了した。官能評価で多くの人が美味しいとするナメコを味分析すると、旨味値が大きく苦味雑味値が小さかった。そこで、30菌株の味分析結果から旨味値と苦味雑味値の散布図を作成し、味分析結果による「味に見える化」と優良素材の選抜を図った。その結果から、旨味値が大きく苦味雑味値が小さい5系統を美味しいナメコの優良素材として選定した。
「栽培特性」及び「美味しさ」の両面から優良素材に選定された菌株は1系統(石川県採取)であった。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K05721
- 体系的課題番号 : JP21K05721
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
6-
第26回日本きのこ学会大会 2023年8月8日
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The Australian Society for Microbiology 2023年7月3日
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第73回日本木材学会大会 2023年3月16日
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第25回日本きのこ学会大会 2022年9月27日
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第72回日本木材学会大会 2022年3月16日
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第24回日本きのこ学会大会 2022年3月1日