基本情報

所属
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員
学位
学術修士(東京大学大学院)

通称等の別名
Y.Kimoto
J-GLOBAL ID
201501080047910055
researchmap会員ID
B000246563

外部リンク

東京大学教養学部および同大学院総合文化研究科修了。 故・村方千之氏に指揮法を師事。20代より東南アジアで数々の国際音楽祭やジョイントコンサートを指揮したのち、イタリアを中心に欧州で研鑽を積む。2018年、ポルトガルで開催されたBMW国際指揮コンクールにて日本人初の第1位優勝。出身の大阪府高槻市より「特別功労賞」受賞。以降、世界各地の音楽祭やオーケストラから次々に招かれグローバルな活動を展開している。

国際交流に寄与する公演を多数手掛けており、2015年にはフィリピンにおいて日本フィリピン友好コンサートを、カンボジアにおいてはプノンペン国際音楽祭を指揮。これらの功績から、アジア芸術文化交流促進連盟日本支部唯一の個人会員に加入。2016年には日伊国際共同制作オペラ「トゥーランドット」においてプロジェクトマネージャーを務めて奈良平城京における野外音楽祭を成功に導く。2019年4月にはモロッコのカサブランカ国際音楽祭より国際招聘を受け、同国で日本人としてはじめて指揮。2021年には駐日モロッコ大使館の後援を得て「日本・モロッコ国交樹立65周年記念コンサート」を企画・指揮。2022年には駐日ブラジル大使館と共催で「ブラジル独立200周年記念コンサート」を企画・指揮し、満席のスタンディングオベーションに浴した。同年にはフランスの国際音楽祭Eurochestries Festivalに招聘指揮者として招かれ、11か国330人のユースオーケストラを指揮して日本人作曲家作品を紹介した。

また、ユースオーケストラの指導育成に国際的な評価を得ており、日本各地のユースオーケストラや大学オーケストラのレベルアップに顕著な実績を挙げている。これまでに福井大学フィルハーモニー管弦楽団、九州大学芸術工学部フィルハーモニー管弦楽団、埼玉大学管弦楽団、東洋大学管弦楽団などを指揮。その独自のオーケストラビルディングメソッドは「Controlled Chaos」と題した英文記事で紹介されるに至った。2021年にはユースオーケストラの国際会議であるEurochestreis International Congressにて講演。

国内では、2021年よりエル・システマジャパン音楽監督に就任。東京芸術劇場での「世界子ども音楽祭」や福島での「エル・システマ子ども音楽祭 in相馬」を成功に導く。同年9月には紀尾井ホールにて東京ニューシティ管弦楽団を指揮。「いま、夜が明ける!」と題して個性的なプログラムで構成されたこの演奏会は全席完売を記録。2022年8月には兵庫県立芸術文化センターにて関西フィルハーモニー管弦楽団および神戸市混成合唱団と信時潔「海道東征」を指揮し、満席を記録。2023年には神戸市室内管弦楽団および神戸市混成合唱団との「子どもコンサート」を指揮し、インクルーシヴかつ画期的なコンサートとして好評を博した。

 

文筆や楽譜校訂の領域でも実績を築いており、とくに貴志康一とヴィラ=ロボスに関する研究に打ち込んでいる。2017年より日本ヴィラ=ロボス協会会長を務める。近年は貴志康一「ヴァイオリン協奏曲」やバレエ音楽「天の岩戸」の校訂・監修版の楽譜出版や、ブラジル外務省が主導するプロジェクト「Brasil em Concerto」の日本盤解説(ナクソス・ジャパン)をほぼ全てにわたって担当している。単著に『ヴィラ=ロボス -ブラジルの大地に歌わせるために-』(春秋社)など。演奏・解説ともに、数々のブラジル人作曲家作品を日本に紹介し続けている。

文化芸術の未来を切り開く次世代の旗手としての呼び声も高く、劇場や企業、教育機関とのコラボレーションも多数。これまでにTEDxUTokyo2022とTEDxUTokyo2023に登壇、森ビル(ARCH・アカデミーヒルズ共催)の「トップランナー紹介」第1回スピーカー、フジテレビ「フューチャーランナーズ」などに出演。JT×POLAのオンライン・セミナー講師、兵庫県私立灘校土曜講座講師、東京大学教養学部「学藝饗宴」ゼミナール芸術監督、Naoshima Synesthesia Festival芸術監督補佐 兼 事務局長などを務めるほか、東京芸術劇場「ウインド・オーケストラ・アカデミー」キャリア・アップゼミキュレーター、代官山未来音楽塾副塾頭、慶應義塾大学SFC研究所上席所員、弦楽器貸与アドヴァイザー、企業の文化芸術顧問などを歴任。

 

演奏活動と並行して以下の研究に携わり、実践と研究の往還を続けている。


1. 比較芸術 -「指揮」という営為の背景にある思想・哲学の探求
2. 文化政策 -とくに、「芸術監督」という役割と、オーケストラの社会的役割について
3. ブラジル音楽・文化研究(とくにヴィラ=ロボス研究)→単著『ヴィラ=ロボス』(春秋社)出版
4. 日本人作曲家研究(とくに貴志康一) →校訂楽譜『ヴァイオリン協奏曲』『バレエ音楽 天の岩戸』出版
5. 1920-30年代のパリにおける芸術家交流について(とくにブラジル音楽家のパリ留学期)
6. エル・システマの広がりと影響について →共著『エル・システマ -音楽が与えてくれるもの』(エトヴァス・ノイエス新書)出版

 


受賞

  3

MISC

  1

書籍等出版物

  26

講演・口頭発表等

  15

Works(作品等)

  27