2018年4月 - 2022年3月
英語話し言葉コーパスを用いた談話論理構造パターンの認知言語学的分析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は、英語による談話の背後にある論理展開のプロセスを、認知言語学の理論的枠組とコーパス・データを活用してモデル化することである。研究の初年度である本年度には以下のことを実施した。
第1に、理論的調査の一環として、認知文法および構文文法を中心とした先行研究にあたり、論理展開の概念構造に関する知見を精査した。その結果、談話の論理の背後にある構造を体系的に抽出して分析するためには、従来の理論を大きく拡張する必要があることが明らかになった。とりわけ階層的な意味構造の構築・理解のメカニズムと、談話の時間軸に沿った概念構造更新のメカニズムを適切に扱える枠組が求められる。
第2に、本研究で開発している英語プレゼンテーション話し言葉コーパス・システムであるTED Corpus Search Engine(TCSE)を用いて実例データを抽出・分類するための機能を実装した。話し言葉の論理展開においては、いわゆる談話標識の使用が重要な役割を果たしているため、それらをできるだけ多く採取し、量的・質的な分析にかけることが必要である。そこで、約3,000点の英語プレゼンテーション動画のトランスクリプトで構成されるTEDコーパスから、談話標識として用いられている語句を自動的に抽出する機能を開発した。本機能の試験版はすでにTCSEに組み込み済みである。TCSEは https://yohasebe.com/tcse で利用することができる。
第3に、TCSEの様々な機能とその使い方をマニュアルとして文書化し、本研究の成果のうちすでに一般公開されている部分の利用がより容易になるようにした。本マニュアルは https://tcse.gitbook.io で閲覧可能である。
第1に、理論的調査の一環として、認知文法および構文文法を中心とした先行研究にあたり、論理展開の概念構造に関する知見を精査した。その結果、談話の論理の背後にある構造を体系的に抽出して分析するためには、従来の理論を大きく拡張する必要があることが明らかになった。とりわけ階層的な意味構造の構築・理解のメカニズムと、談話の時間軸に沿った概念構造更新のメカニズムを適切に扱える枠組が求められる。
第2に、本研究で開発している英語プレゼンテーション話し言葉コーパス・システムであるTED Corpus Search Engine(TCSE)を用いて実例データを抽出・分類するための機能を実装した。話し言葉の論理展開においては、いわゆる談話標識の使用が重要な役割を果たしているため、それらをできるだけ多く採取し、量的・質的な分析にかけることが必要である。そこで、約3,000点の英語プレゼンテーション動画のトランスクリプトで構成されるTEDコーパスから、談話標識として用いられている語句を自動的に抽出する機能を開発した。本機能の試験版はすでにTCSEに組み込み済みである。TCSEは https://yohasebe.com/tcse で利用することができる。
第3に、TCSEの様々な機能とその使い方をマニュアルとして文書化し、本研究の成果のうちすでに一般公開されている部分の利用がより容易になるようにした。本マニュアルは https://tcse.gitbook.io で閲覧可能である。
- ID情報
-
- 課題番号 : 18K00670
- 体系的課題番号 : JP18K00670
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
2-
コミュニカーレ (10) 1-20 2021年3月 査読有り筆頭著者
-
博士論文(京都大学) 2021年1月25日 査読有り筆頭著者
書籍等出版物
1-
開拓社 2020年9月 (ISBN: 9784758914116)
講演・口頭発表等
3-
言語処理学会第29回年次大会 2023年3月16日
-
同志社ことばの会 2023年2月19日
-
同志社ことばの会2021年度年次大会 2022年2月11日 招待有り
Works(作品等)
1-
Web Service