共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

英語話し言葉コーパスを用いた談話論理構造パターンの認知言語学的分析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K00670
体系的課題番号
JP18K00670
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
1,950,000円
(直接経費)
1,500,000円
(間接経費)
450,000円

本研究の目的は、英語による談話の背後にある論理展開のプロセスを、認知言語学の理論的枠組とコーパス・データを活用してモデル化することである。研究の初年度である本年度には以下のことを実施した。
第1に、理論的調査の一環として、認知文法および構文文法を中心とした先行研究にあたり、論理展開の概念構造に関する知見を精査した。その結果、談話の論理の背後にある構造を体系的に抽出して分析するためには、従来の理論を大きく拡張する必要があることが明らかになった。とりわけ階層的な意味構造の構築・理解のメカニズムと、談話の時間軸に沿った概念構造更新のメカニズムを適切に扱える枠組が求められる。
第2に、本研究で開発している英語プレゼンテーション話し言葉コーパス・システムであるTED Corpus Search Engine(TCSE)を用いて実例データを抽出・分類するための機能を実装した。話し言葉の論理展開においては、いわゆる談話標識の使用が重要な役割を果たしているため、それらをできるだけ多く採取し、量的・質的な分析にかけることが必要である。そこで、約3,000点の英語プレゼンテーション動画のトランスクリプトで構成されるTEDコーパスから、談話標識として用いられている語句を自動的に抽出する機能を開発した。本機能の試験版はすでにTCSEに組み込み済みである。TCSEは https://yohasebe.com/tcse で利用することができる。
第3に、TCSEの様々な機能とその使い方をマニュアルとして文書化し、本研究の成果のうちすでに一般公開されている部分の利用がより容易になるようにした。本マニュアルは https://tcse.gitbook.io で閲覧可能である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K00670
ID情報
  • 課題番号 : 18K00670
  • 体系的課題番号 : JP18K00670

この研究課題の成果一覧

論文

  2

書籍等出版物

  1
  • 石川慎一郎, 長谷部陽一郎, 住吉誠 (担当:共著, 範囲:第2章(pp. 45-119))
    開拓社 2020年9月 (ISBN: 9784758914116)

講演・口頭発表等

  3

Works(作品等)

  1