横川 大輔

中世後期から近世への移行期（15世紀）にある、神聖ローマ帝国の政治構造に興味を持ち、研究しています。 現在は、制定当初はあまり同時代人に注目されていなかった「金印勅書」という法典が、その折々にどう認識されて利用されたのか、1519年に神聖ローマ帝国の基礎をなす法典とされた後も含めて見ていくことで、上記の課題を果たそうと考えているところです。

先の問題意識も過去の認識の一つの在り方ですが、現在に目を転じてみれば、「金印勅書」が世界の記憶として登録されています。そこで世界遺産に関連した授業や事業に関わり、そして大学では中学社会科の教員養成に携わってきたことから、人々の歴史意識や歴史学的思考方法について考えることが多くなってきました。高大接続、高大連携というキーワードがありますが、そこにとどまらず、人が過去について何をどう記憶し考えているのか、という問題について新たに興味を持っています。