共同研究・競争的資金等の研究課題

1999年 - 2000年

スケーラブル・システムLSIアーキテクチャの設計手法に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
11308011
体系的課題番号
JP11308011
配分額
(総額)
30,700,000円
(直接経費)
30,700,000円

本研究は,スケーラブル・システムの構成要素となるシステムLSI,すなわち,「スケーラブル・システムLSI」を最適化設計するための手法を開発することを目的として,主として以下の研究を実施した。
1.「スケーラブル・システムLSI」エミュレータの開発:CompactPCI規格をベースにして,1枚のCompactPCIカードに8個のAltera FLEX10K-100を実装し,それを2枚装填したエミュレータ・システムを構築した。
2.「スケーラブル・システムLSI」実現のための各種アーキテクチャ技術の開発,および,その設計空間の構築:(1)「スケーラブル・システムLSI」アーキテクチャPPRAM(システムLSI間通信インターフェイス,動的可変ラインサイズ・キャッシュ),(2)可変長データパス/メモリパスの最適化技術,(3)チップマルチプロセッサにおけるデータ依存および制御依存への対処法,(4)クロストークの影響を考慮に入れたシステムLSI内信号伝搬方式,等を開発した。
3.設計支援ツールの開発および実装:(1)プログラム実行上の「Hot Spot(頻繁に実行される部分)」を検出する「オンライン・プロファイラ」の開発,(2)ソフトコア・プロセッサ設計環境の整備,等を行った。
4.低消費電力高性能マイクロプロセッサ・アーキテクチャ技術の開発と検証:(1)性能/消費電力特性の異なる算術回路の設計,および,それらを用いた動的モジュール選択方式,(2)DVS(Dynamic Voltage Scaling)方式向きリアルタイム・タスク・スケジューリング法,(3)低消費電力指向メモリ階層構成法,(4)CCC(Common-Case Computation)法に基づいてスイッチング頻度を低減するキャッシュ・メモリ・アーキテクチャ,等を開発し,その効果を検証した。
5.「スケーラブル・システムLSI」のアプリケーション開発:「スケーラブル・システムLSI」のアプリケーション例として,(1)RSA暗号プロセッサ,(2)MPEG2AACデコーダ,(3)計算化学(非経験的分子軌道法)用二電子積分プロセッサ,等を開発した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-11308011
ID情報
  • 課題番号 : 11308011
  • 体系的課題番号 : JP11308011