2019年4月 - 2024年3月
地域に根ざした介護予防プログラムの構築―日タイ比較研究から実践的介入への挑戦
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究は、タイと日本において、文理融合の多分野の研究者らとともに、高齢期の「フレイル」の実態を社会的また文化的側面から明らかにし、地域の特性にそくした新たなフレイル指標を開発することを目的とする。
本研究は5年間の計画で、今年度はまず質的調査を中心として高齢期のフレイルの実態を探求した。日本とタイの両地域において、地域高齢者への質的インタビュー(グループインタビューおよび個別インタビュー)を行い、フレイルのとらえ方を問うと共に、その文化的・社会的背景(家族、親族関係、地域のつながり、社会的活動、信仰と仏教活動等)について調査した。日本では2019年8月に、高知県土佐町において総合機能健診を約300人対象に実施した。ここでは、多分野を専門とする研究分担者らとともに、運動機能、心身の健康度および認知機能、栄養状態、口腔機能(歯科)に関する検査・診査を実施し、既存のフレイル指標における評価だけでなく包括的な健康にかかわるデータを収集した。タイでは9月に、マヒドン大学の研究協力者らとの共同で、地域高齢者の総合機能健診の簡易版(運動機能、日常生活動作、うつ傾向、食事摂取の状況などの調査)を、約100人対象に実施し、フレイルの状況と健康関連因子のデータを収集した。また、タイでは、近年増加している「高齢者学校」における介護予防的な取り組みについても調査し、高齢者が「要介護」および「フレイル」の状況をどのようにとらえて予防的取り組みを行っているかをまとめた。健診で得た量的データを解析するとともに、質的インタビューともあわせてフレイルに関わる因子を分析しており、この作業は現在も進行中である。2020年2月にはふたたびタイを訪問し、現地研究協力者らとともに日常生活機能に関するデータのまとめおよび分析に関して議論し、結果をまとめて現在論文1本を投稿予定である。
本研究は5年間の計画で、今年度はまず質的調査を中心として高齢期のフレイルの実態を探求した。日本とタイの両地域において、地域高齢者への質的インタビュー(グループインタビューおよび個別インタビュー)を行い、フレイルのとらえ方を問うと共に、その文化的・社会的背景(家族、親族関係、地域のつながり、社会的活動、信仰と仏教活動等)について調査した。日本では2019年8月に、高知県土佐町において総合機能健診を約300人対象に実施した。ここでは、多分野を専門とする研究分担者らとともに、運動機能、心身の健康度および認知機能、栄養状態、口腔機能(歯科)に関する検査・診査を実施し、既存のフレイル指標における評価だけでなく包括的な健康にかかわるデータを収集した。タイでは9月に、マヒドン大学の研究協力者らとの共同で、地域高齢者の総合機能健診の簡易版(運動機能、日常生活動作、うつ傾向、食事摂取の状況などの調査)を、約100人対象に実施し、フレイルの状況と健康関連因子のデータを収集した。また、タイでは、近年増加している「高齢者学校」における介護予防的な取り組みについても調査し、高齢者が「要介護」および「フレイル」の状況をどのようにとらえて予防的取り組みを行っているかをまとめた。健診で得た量的データを解析するとともに、質的インタビューともあわせてフレイルに関わる因子を分析しており、この作業は現在も進行中である。2020年2月にはふたたびタイを訪問し、現地研究協力者らとともに日常生活機能に関するデータのまとめおよび分析に関して議論し、結果をまとめて現在論文1本を投稿予定である。
- ID情報
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- 課題番号 : 19H04352
- 体系的課題番号 : JP19H04352
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
International journal of environmental research and public health 19(10) 2022年5月15日 査読有り
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Journal of oral rehabilitation 47(5) 643-650 2020年5月 査読有り
MISC
1-
日本老年医学会雑誌 57(Suppl.) 83-83 2020年7月 査読有り