2020年4月 - 2023年3月
酸化ガリウムを原料とした気相法による低転位GaN結晶の厚膜成長技術開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
- 課題番号
- 20H02639
- 体系的課題番号
- JP20H02639
- 担当区分
- 研究分担者
- 配分額
-
- (総額)
- 18,200,000円
- (直接経費)
- 14,000,000円
- (間接経費)
- 4,200,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究では高品質かつ厚膜のOVPE GaN結晶を作製することに加え転位減少及び格子定数拡張抑制メカニズムの解明を目的としている。R3年度は0.5mm以上の厚膜成長、転位密度を制御可能なパラメータの解明、高温で作製したGaN結晶の格子定数の解明を目的として取り組んだ。
前年度に引き続き、高温成長用OVPE成長装置開発に取り組んだ。ホットウォール加熱形式のヒーターで前年度はGaN結晶が得られることを確認した。R3年度は高速成長に取り組んだ結果、200um/hの成長速度で種結晶の品質を引き継いだ結晶を得ることに成功した。従来の局所加熱方式ヒーターにおいては、多結晶の抑制及び厚膜成長に取り組んだ。従来の成長温度1250℃から1300℃まで結晶成長の温度を上げることで、多結晶の大幅な抑制に成功した。高温条件下ではGaNの分解によるGaの析出も問題となっていたが、酸化性のN2Oを添加することでGaの析出を抑制可能であることも新規に明らかにした。多結晶を抑制した結果、厚さ1mm以上の結晶を得ることにも成功した。
低転位化については、Ⅴ族/Ⅲ族比の検討を行った。従来のガス条件に比べてアンモニア流量の小さい低ⅤⅢ族比条件にすることでピットが増大する傾向になることを見出した。メタンガスによるピットサイズ制御の検討も行った。ピットは炭素元素を起点に発生しやすいことも報告されており、メタンガスの添加により巨大なピット成長を実現することにも成功した。一方、炭素不純物の抑制や均一性の向上が課題である。また、エピタキシャル成長膜において転位の一部が増加することも分かった。
格子パラメータの評価として、高温で作製した結晶及び低温で作製した結晶の反り状態の評価を行った。1300℃で作製した結晶は種結晶に比べて凹形状の反りが増大する傾向にあり、1200℃での凸形状化形状と逆の傾向を示していた。
前年度に引き続き、高温成長用OVPE成長装置開発に取り組んだ。ホットウォール加熱形式のヒーターで前年度はGaN結晶が得られることを確認した。R3年度は高速成長に取り組んだ結果、200um/hの成長速度で種結晶の品質を引き継いだ結晶を得ることに成功した。従来の局所加熱方式ヒーターにおいては、多結晶の抑制及び厚膜成長に取り組んだ。従来の成長温度1250℃から1300℃まで結晶成長の温度を上げることで、多結晶の大幅な抑制に成功した。高温条件下ではGaNの分解によるGaの析出も問題となっていたが、酸化性のN2Oを添加することでGaの析出を抑制可能であることも新規に明らかにした。多結晶を抑制した結果、厚さ1mm以上の結晶を得ることにも成功した。
低転位化については、Ⅴ族/Ⅲ族比の検討を行った。従来のガス条件に比べてアンモニア流量の小さい低ⅤⅢ族比条件にすることでピットが増大する傾向になることを見出した。メタンガスによるピットサイズ制御の検討も行った。ピットは炭素元素を起点に発生しやすいことも報告されており、メタンガスの添加により巨大なピット成長を実現することにも成功した。一方、炭素不純物の抑制や均一性の向上が課題である。また、エピタキシャル成長膜において転位の一部が増加することも分かった。
格子パラメータの評価として、高温で作製した結晶及び低温で作製した結晶の反り状態の評価を行った。1300℃で作製した結晶は種結晶に比べて凹形状の反りが増大する傾向にあり、1200℃での凸形状化形状と逆の傾向を示していた。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 20H02639
- 体系的課題番号 : JP20H02639
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
3-
第82回応用物理学会秋季学術講演会 2021年9月10日
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光・量子ビーム科学合同シンポジウム2021 2021年6月22日
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The 8th Asian Conference on Crystal Growth and Crystal Technology (CGCT-8) 2021年3月2日