基本情報

所属
山形大学 学術研究院(農学部主担当) 教授
(兼任)農山村リジェネレーション共創研究センター 野生動物研究部門 (部門長)
岩手大学大学院 連合農学研究科 教授(兼任)
学位
修士(農学)(2004年3月 東京農工大学)
博士(農学)(2007年3月 東京農工大学)

連絡先
enaritds1.tr.yamagata-u.ac.jp
J-GLOBAL ID
200901049122551927
researchmap会員ID
5000084859

外部リンク

 世界有数の豪雪地である白神山地を対象としたニホンザルの越冬生態(本来は暖かい森にすんでいた霊長類がなぜ豪雪帯で生き抜けるのか)の解明が私の研究の原点です。学生時代からのテーマで、これからも続けていく予定です。

 フィールドワーク主体の生態研究を続けるには、地域の皆さんとの協働は欠かせません。その中で、いわゆる猿害問題を目の当たりにし、「“人と野生動物との共存とは何か” を探求し、現実社会に実装可能な方策を数多く提案したい」という研究動機も生まれてきました。そこで、野生動物と住民との軋轢に対して、様々な時間・空間スケールからどのような問題解決が可能かについて、「動物側」と「住民側」の双方の視点から実学を行っています。

 さらに、「なぜ野生動物と共存すべきか?」という、市民の多くが抱く素朴な疑問にこたえるべく、中型・大型の哺乳類(最近では、サル・シカ・イノシシ・中型食肉目)が森林生態系にて果たす機能の解明に向けた基礎研究も進めています。ときに害獣と呼ばれ一方的に排除の対象となりやすい野生動物でも、森の多種共存に貢献する種固有の生態学的な役割はあるのではないか・・・という動機からです(注)。

 

注:もちろん 、「共存すべきか」は、科学ではなく、個々人の価値観にかかわる問題です。野生動物各種がもちうる生態学的機能やサービスがこれからの研究によって特定されたからと言って、「共存すべき」という価値観が社会共通の規範になるとは限りません。ただし、野生動物を害獣(すなわち一方的な排除対象)として、積極的に「かかわり」を断つことが選択されやすい今日の野生動物管理の意思決定の現場に対して、野生動物との多面的・重層的なかかわり(人、さらには他の生物との不可分な関係性)を見つめなおす科学的エビデンスを提供したいと考えています。


主要な論文

  57

書籍等出版物

  11

主要なMISC

  23

主要な講演・口頭発表等

  129

主要な担当経験のある科目(授業)

  21

主要な共同研究・競争的資金等の研究課題

  26

その他

  1
  • Conservation Biology; Perspectives in Ecology and Conservation; Proceedings of the Royal Society B; Ecosystems; Restoration Ecology; Ecological Indicators; Insect Conservation and Diversity; Ecological Research; Journal of Insect Science; Landscape and Ecological Engineering; Journal of Natural History; Primates; Entomological Science; Mammal Study; 野生生物保護; 日本生態学会誌; 日本森林学会誌; 野生生物と社会; 哺乳類科学