共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

自閉スペクトラム症児における音韻処理の神経基盤と学齢期の読み書き能力の関連

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 吉村 優子
  • ,
  • 田中 早苗

課題番号
19K02952
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究の目的は、自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder,以下 ASD)児を対象に就学前から就学後の追跡的調査を実施することにより、早期の聴覚情報の中枢処理である生理学的データが同児の学齢期の認知機能や読み書き能力を予測する指標になりうるかどうかについて検討することである。さらに、就学前から就学後にかけての支援が、児の認知特性や読み書き能力、保護者の心的状態に与える効果を検討する。
方法として、1)平成21年から平成28年の間に応募者が研究代表者として実施した研究に参加したASD児(初回実験参加時、3-5歳児)のうち、小学生になり、追跡研究に同意の得られた40名とその保護者に対して調査を実施する。2)対象児(学齢期のASD児)において、認知特性(K-ABC2)、読み書き能力及び音韻意識、言語コミュニケーション、年齢に応じた生活能力、社会性、情緒及び行動面、QOLの評価を実施する。3)参加者の幼児期に、小児用MEGで捉えた音韻に対する脳反応について、左右半球の聴覚野の反応(P1m成分)の大きさ、潜時、左右の聴覚野の側性化の程度を解析する。4)応募者の先行研究において言語能力との関連が示唆されている脳機能の指標(P1m)と学齢期の認知特性及び読み書き能力の関連について統計解析を実施する。5)保護者への聞き取り調査を実施し、「対象児がこれまでに受けた支援の内容、「支援への満足度」、対象児の就学前時点及び追跡調査時点(学齢期)での「認知特性」「読み書き能力」「社会性」「行動及び情緒面」、幼児期の「認知機能」及び「脳機能」の関連を明らかにする。以上を通して、学齢期のASD児の認知特性、読み書き能力、行動特徴に影響しうる、早期の生物学的特徴、支援の方法を検討する。令和元年度末までに12名の調査を実施し、データの解析とさらなる参加者の募集を行っている。

ID情報
  • 課題番号 : 19K02952