2018年4月 - 2021年3月
アジアにおける独裁と民主主義の歴史的起源
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究の目的は, 植民地からの独立に際し, アジアにおいてなぜ多様なタイプの政治体制が成立したのか,また,なぜ一部の国では独立直後の政治体制がその後安定し,別の場合では崩壊または変容していったのか,という問いを明らかにすることである。世界的にみて,アジア地域の政治体制は多様性に富む。民主化の時代と言われながらも,アジアでは民主主義の他に, 政党支配,軍政,王政,寡頭支配などの多様なタイプの独裁が歴史上,また現在においても存在しているからである。だが既存研究はこのような体制分岐,そして体制の定着または崩壊を体系的に説明できていない。本研究では,東・東南・南アジアに位置する15の国・地域を対象に, 植民地期の政治状況分析から体制分岐のパターンを明らかにし,さらに,独立を担った組織の制度化の程度が独立後の政治体制の定着・崩壊に影響したという仮説に沿った事例分析を行う。この研究目標をを達成するにあたり,理論枠組みを検討する代表者と,アジア15カ国のそれぞれれの国を担当する分担者によって本研究課題は構成されている。
第1年目である2018年度は,主に個々の分担者の論文作成準備にあて,一部の分担者は現地調査による資料収集を行った。また,論文の構想を報告しフィードバックを得る機会として,研究会を2018年10月と2019年1月に実施した。特に,1月の研究会は2日間にわたって科研メンバー全員が報告する一般公開型のものとした。この研究会には一般研究者や大学生など延べ約80人の参加があり,盛況のうちに終えることができた。
代表者である粕谷は,本課題の理論枠組み部分を論文にしたものをECPR(European Consortium for Political Research, 2019年8月ドイツ・ハンブルグ開催)において報告し,フィードバックを得ることができた。
第1年目である2018年度は,主に個々の分担者の論文作成準備にあて,一部の分担者は現地調査による資料収集を行った。また,論文の構想を報告しフィードバックを得る機会として,研究会を2018年10月と2019年1月に実施した。特に,1月の研究会は2日間にわたって科研メンバー全員が報告する一般公開型のものとした。この研究会には一般研究者や大学生など延べ約80人の参加があり,盛況のうちに終えることができた。
代表者である粕谷は,本課題の理論枠組み部分を論文にしたものをECPR(European Consortium for Political Research, 2019年8月ドイツ・ハンブルグ開催)において報告し,フィードバックを得ることができた。
- ID情報
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- 課題番号 : 18H00816
- 体系的課題番号 : JP18H00816
この研究課題の成果一覧
絞り込み
書籍等出版物
2-
白水社 2022年3月 (ISBN: 9784560098868)
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白水社 2022年3月 査読有り
講演・口頭発表等
1-
「アジアにおける独裁と民主主義の歴史的起源」シンポジウム 2019年1月12日