2018年4月 - 2021年3月
人とロボット群の協調を実現する相互学習型分散制御システムの構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本申請課題は,人とロボット群の協調を実現する相互学習型分散制御システムの構築を目指して以下の3点を実施するものである;①相互学習型分散制御アルゴリズムの開発,②3次元への拡張とダイナミクスの考慮,③マルチドローンを用いた実験システムの構築と検証.課題①に関しては,申請者が中心となり,構築済みの半自律制御実験システムおよびHuman-In-The-Loopシミュレータを用いて人間の入出力データを取得し,システムのパラメータ変動が人間の受動特性と作業負荷に与える影響を定量的に評価した.本結果は国際会議論文として発表し,研究室の大学院生が若手研究者賞を受賞した.また,機械学習法の一種であるガウス過程回帰の文献調査を終えた.伊吹助教により,ドローンの動的モデルに含まれる不確かさをガウス過程回帰で補償する制御則を提案し,実験検証を行った.課題②に関しては,畑中准教授により,マルチドローンに搭載された視覚センサにより地上の対象物体を捕捉し続けるための制御アルゴリズムを提案した.さらに,実験システムによる提案アルゴリズムの有効性の検証を行い,国際共著論文として発表することが決定している.また,3次元空間内を運動するマルチドローンのシミュレータも構築した.本課題③に関しては,申請者が中心となり,東京工業大学にヘッドマウントディスプレイを利用した仮想現実(VR)および拡張現実(AR)を作り出す環境構築を行い,VRやAR内での人間の操作を実際のロボットにフィードバック可能な実験システムを構築した.また,河合(宏)教授と村尾講師により,金沢工業大学にマルチドローンを制御する実験システムを構築した.さらに,河合(康)准教授と山内助教により,遠隔に存在するマルチドローン同士の通信を可能とする環境を東京工業大学側に構築した.
- ID情報
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- 課題番号 : 18H01459
- 体系的課題番号 : JP18H01459